読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おにメモ

SIerを辞めてフリーランスになったシステムエンジニアのブログ。

2016M-1で銀シャリ優勝。出世するルールは芸能界も一緒

いやー、今年のM-1、面白かったですね。わりと毎年M-1を見ていても、そんなに笑わない私なのですが、今年はほぼ全チームのネタが楽しめました。あんなに楽しめたのは始めてで、レベル高いなーと感心しました。

そんな今年のM-1の決勝を争ったのは以下の3組。

この中で、私が一番面白かったのは、スーパーマラドーナの時代劇コントでした。ずっと爆笑していましたね。逆に銀シャリは一回戦のドレミの歌のネタはキレっキレで面白かったのですが、最後の決勝は、わ、悪くはないけど、という印象でした。

なので、銀シャリの優勝はないな、1回戦のネタを決勝に持ってきたら良かったのに、残念だったな、と思っていました。

そのため、審査員の優勝者発表を見たとき、銀シャリ優勝! という結果にええええええ! と驚いたものです。

ネット(一般視聴者)の感想は?

ネットの感想を眺めてみても、スーパーマラドーナ派と和牛派はいても、銀シャリ派は少なかったです。なので、銀シャリが優勝した瞬間、やっぱり「ネットが荒れるー」状態でした。

結局、そこで落ち着いた結論は * 銀シャリは「漫才」をしていた * 他の2チームは漫才ではなくて「コント」だった

というものです。

その結論は、審査員のオール巨人が結果発表前に「漫才ということを考えると」と言っていた言葉とも重なります。

漫才だから、ということに違和感もある

ただ、個人的には、今さら決勝でカテゴリーエラー扱いはないんじゃないの? という違和感はあります。

コント風漫才を邪道だとするのなら、それは最初からルールで明言し、どんなに面白くても、予選の段階で弾いてしまうのが正しいのではないか、と。決勝の最後の最後で、カテゴリーエラーを理由にするのは、ちょっと無いんじゃないかと。

もちろん、笑いの量が一緒ならば、漫才であること、を理由に差をつけるのは賛成です。求職時の「資格」と同じだと思うんですよね。資格があるだけで採用しないけど、同じ経歴で資格の有無があるなら、それは差異になりえる、的な。

その紙一重をわける判断としての「漫才」というカテゴリ判定は納得できます。でも、決勝での会場の笑いの量は、明らかに銀シャリは他の2チームよりも劣っていました。

漫才、という縛りは、その差をも埋めるほどなのか、と考えると、納得できない部分もあります。

ただ、そこでふと思ったんですよ。出世する人間の扱いと、だいたい同じパターンだよな、と。

出世する人間は、どんな理由でもつけられて出世する

社会において、出世するにはひとつの絶対条件があります。

それは、上司のお気に入りであること。上司に気に入られない限り、出世は決してできません。有能であっても、上司に嫌われたら、出世はできません。その有能な人間を出世させず、他の少し頼りないお気に入りを優先させます。

成果が違うのだから、有能な人が出世するでしょ? というのは理想論ですね。

例えば、赤字プロジェクトを担当したとして

  • お気に入り>このプロジェクトは赤字だが君は努力して立て直そうとした。失敗したが評価しよう。
  • お気に入りじゃない人>このプロジェクトを立て直したのは君だが、プロジェクトは赤字だから評価できない。

お気に入りは「頑張り」を評価され、お気に入りじゃない人は「プロジェクトの結果」だけを評価されています。このように評価のものさしを変えれば、どうとでもなります。上司は、昇進させたいお気に入りの「評価できる理由」を探し、昇進させたくない人間の「評価できない理由」を探します。

だから、審査員は「漫才だから」という尺度を用いた

銀シャリ優勝の結果も、同じ方程式で割り出されたのでしょう。

正統派漫才師に勝ち上がって欲しい、という意志がそこにあり、その想いを正当化するため、「M-1は漫才の1番を決める」というルールがより厳格化されて適用されたと。

出世させたい人間が、出世するように評価軸は運営される。まさに、それがM-1で起こったものなのでしょうね。お笑いの世界も、テレビの世界も、我々のような会社人間と同じルールで運営されている、ということです。

ただ、勘違いしないでほしいのは、別に銀シャリの優勝が嫌だ、と思っているわけではないということです。

銀シャリが準決勝で見せた漫才はすごく面白かったし、決勝での漫才も技術的にはしっかりしているよなーと、安定感があありました。相当に実力のあるコンビなのでしょう。優勝にふさわしいコンビなのは間違いありません。

わざわざ出世させてくれた師匠方の眼力に背かないよう、去年のトレンディーエンジェルのように、大きくブレイクしてもらいたいものですね。