おにメモ

SIerを辞めてフリーランスになったシステムエンジニアのブログ。

【エディタ探訪】Hagoromoを買ってみた

私はシステムエンジニアであり、プログラムを組むことが好きです。そして、文章を書くことも好きです。

そういう人種はエディタを愛していて、自分にフィットするエディタを手に入れさえすれば、人生のステージが上がると信じています。もちろん、私だって例外ではありません。

そう、私はエディタを愛しています。運命的なエディタを探しています。つまりそれは、まだしっくりくるエディタと出会えていないということです。

そんな私のアンテナに引っかかったのがMacの「Hagoromoエディタ」。ネットの紹介記事を見ていたら、これは! と思い衝動買してしまいました。

というわけで、インプレッションを書いておきます。

Hagoromoエディタって?

本家サイトはこちら。

Hagoromo | Artman 21

appStoreで2200円で売られているアプリとなります。

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ネットを眺めていると、小説のような長文書きを趣味としている人の偏愛ぶりを多く確認できます。愛好者がいる、という点で期待が持てそうです。

Hagoromoエディタの特色は以下の通りです。

  • 縦書きが可能
  • フルスクリーン入力が可能
  • 入力した「文字数」をリアルタイムに表示
  • アウトライン構造による文章作成
  • 見出し一覧をクリックすると当該箇所へジャンプ

エディタとして求められる機能がそつなくまとめられている印象です。

Hagoromoエディタを購入後の印象

個人的にエディタへの感度が高まるのは、アウトライン機能と見出しによるジャンプ機能を見つけたときです。

文章内のあっちいったりこっちいったりを簡単にしたい、文章の全体像を把握したい。それが私の願望となります。

その2つを満たしている、わりと評判のいいエディタ。

とうわけで、購入しました。

結論から言うと、アウトライン機能や見出し機能はまだ熟成中という感じですね。

アウトライン機能はMarkdownの#のように特殊文字を打ち込むと段落として認識する、という感じではなくて、「子を追加する」などのようなアウトライン用のコマンドを発行すると、インデントが一段下がった入力枠が作成される、という感じです。

なので、文章をマークアップしていく、というより、アウトラインの枠内に文章を埋め込んでいくという印象があり、少し窮屈さを感じてしまいました(慣れの問題かもしれませんが)。

個人的には、小説のように「第一章」>「本文」のような2レベルくらいのシンプルで固定的なアウトラインには充分だけど、それより複雑で可変的な構造の文章を扱うにはユーザーの習熟が必要という印象です。

ただ、それはそれほど大きな問題ではありません。そういうものだと思えば、それはそれで他の使いようもありますから。

個人的にいただけなかったのはジャンプ機能です。

まず、アウトライン機能ですが、アウトラインというだけで見出し一覧(ブックマーク)には登録されません。自分で登録しないとダメなのですが、この時点で面倒です。

一応、アウトラインを一括登録する機能はあります。それでも、アウトラインを追加するたびに自分で一括削除>一括登録しないといけない点は変わらないので、あまり幸せではありません。

さらに頑張って登録したとしても、なぜかファイルを保存後に閉じて、また開いたときには見出し一覧(ブックマーク)の表示がブランクに戻るという妙な挙動を起こします。

ファイルを開いた後に見出しの追加を行うと、保存時点でのブックマークも再表示されるので、どうやら初期表示がミスっているように見えます。バグっぽい挙動(バージョン1.13時点)なので、正直、どうなのかな、という感じです。

あと、今のところ、アプリを落とすときにしか出ていないのですが、不正終了エラーがちょいちょい出ています。入力最中に落ちたら、と思うと少し怖く信頼を置けないところがあります。

縦書きエディタとして有用なのだろう

残念ながら、アウトラインやジャンプ機能を重視する私としては、あまり良い買い物ではありませんでした。

ただ、愛好家がいるのは嘘ではなく、それゆえにこのエディタには光る部分もあります。

  • シンプルなアウトラインなら充分
  • 日本語による縦書き表示

このベクトルは、やはり小説を書く人向けなのでしょう。

特に縦書きでなければ文章が書けない! というMacユーザには数少ない選択肢ではないでしょうか。ひたすら縦書きで文字を打ちたい! という人には試す価値があるアプリかもしれません。