おにメモ

SIerを辞めてフリーランスになったシステムエンジニアのブログ。

胃カメラ(鎮静剤なし)の体験記

年を取ってくると食道と胃の調子が悪くなることって、ありませんか?

3年前の話です。食道と胃が気持悪かったので、病院に通っていたんですね。でも、なかなか回復しなくて、医者にこう言われました。

医者>胃カメラいっちゃう?

というわけで、胃カメラを飲むことになりました。

きついきついと有名な胃カメラ検査。気乗りしませんが、変な病気だったら嫌ですから、挑戦することにしました。

検査前

前日は夜の9時から絶食となりました。ただし、飲み物は大丈夫、とのことです。絶食だけだったので、下剤祭りに突入する大腸カメラよりはかなり楽です。

大腸カメラの体験記はこちら www.oninote.com

で、翌日になり、病院へと向かいます。

まず、胃の中をきれいにする薬を飲んだ後、選択を迫られました。

  • 「鎮静剤を打つかどうか」

前日にブログで読んで勉強していましたが、鎮静剤を打つと、半分寝ている状態になるため、胃カメラを飲むのが楽になるそうです。

実際、経験者は「え? もう終わったの?」という感じです。

しかし、わたしは「鎮静剤を打たない」ことにしました。

始めての胃カメラですし、なんちゅーか、どれほどものかを味わってみたかったのです。安心してください。マゾではありませんよ。

で、すぐに後悔しました。

検査室に入ったとき、こう、胃カメラ装置がでーんと置かれているわけですけども、そのカメラが。先っぽについた棒が。

なんつーか、太い。

看護婦さん>いやー、あれでも細くなったんですよ。ボールペンくらいの太さかな?

。。。ボールペン丸呑みしないですよね?

その後、看護婦さんが「はい、お口を開いてー」と言って、スポイトでぴゅっぴゅっと薬液を喉の奥に吹きかけてきました。

麻酔薬らしいんですけど、これ、すごかったですねー。2秒後には喉の周辺が麻痺しました。即効性がありすぎる。

そのまま横たわり、口にマウスピースを嵌めこまれました。

マウスピースっていうか、どまんなかに胃カメラ挿入用の穴が開いていて、明らかに専用型。

看護婦さん>はい、噛んでー。

言われたとおりに噛んだ後、ぺたりとテーピングする看護婦さん。

そして、ついに胃カメラ検査士が登場します。

検査の開始

慣れた手つきで胃カメラを手に取り、スイッチオン。

胃カメラの先端が七色の光を放ちます。

え? なんで、そんな極彩色なんですか? 人体が求めていない色ですよね、それ?

で、いよいよ検査が始まります。

最初、厳かな「始めますね」とか「入れますね」とか宣言があると思ったんですよ。

そうしたら、何もなくて。

先生が前に立ったかと思ったら。。。

どすっ

いきなり胃カメラを突っ込んできたんですね。

マウスピースがあるので、すでに口は開いていますからね。そりゃもう、いつでもウェルカムな状態でした。

感覚なんですけど明らかに「硬くてぶっといもの」が粘膜の中に入ってくるんですね。いや、ダメ、そこ、無理。入らないから。人体の構造上無理だから。噛み砕いたものが入るようにできてますよね、ここ? みたいな。

でも、喉元のときはまだマシでした。

医者>オエってなりますけど、我慢して下さいね。

その瞬間。

わたし>おええええええええああああああああ!!(誇張なし)

冗談抜きに、こみ上げる嘔吐感が口から漏れましたね。

この辺りに嘔吐反射するポイントがあるらしく、ありえないものが侵入してきたら、身体が吐き出そうとするわけです。

ボールペンサイズの硬いものとか、ありえないからね。

この瞬間に、HPがごっそりと持っていかれましたね。しかし、お医者さんは手加減しません。

医者>はーい、ここから狭くなりますから〜。

で、さらに「黒光りする硬くてぶっといもの」が食道のあたりをメリメリメリメリと進んでいきます。確かに狭い場所みたいで、単純なキツさはここが一番つらかったですね。

だいたい、この辺りで残HPが1桁台になります。

しかし、ここを抜けると、キツいポイントは抜けます。たぶん、胃に到達したからだと思いますが。

何だか、医者が空気をぷすぷすと胃の中に送り込みながら、カメラを動かしているのだけがわかります。

キツさは減るんですけど、食道と胃にぶっといケーブルが入っている状態なので、明らかに「重い」です。まさに、重い、というのが正しい表現だと思います。

ただ、この時点でHPが1桁になっているので、もう楽になったから嬉しいとか、そういう感じではないです。

わたし>あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ

こんな感じでした。半分意識がぼんやりしていて、胃カメラが動くたびに反射的に声が漏れるだけ。

そんな感じで死にかけていると、医者が胃カメラを引き戻しはじめました。てっきり、また苦しい感覚が来るかと思いましたが、そうでもなかったです。

帰りは楽でした。

検査後

ようやく検査が終わりました。胃カメラを突っ込んでいる時間は5分〜10分くらいだったでしょうか?

終わった後、開放感とか全くなかったです。

口の中は麻酔で麻痺しているし、HPは一桁だし。たぶん、このときのわたし、こんな感じだったと思います。

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大切な物、失っちゃった。

ふらふらのわたしを看護婦さんが褒めてくれます。

看護婦さん>お上手でしたよ! 他の人とか、もっとウゲウゲとなっちゃうのに!

隠れた才能、発見。いらない!

その後、お医者さんから診断が下りました。

医者>君の内蔵、チョー綺麗! ピロリ菌もいないし完璧!

前にバリウムを飲んだときも、内臓が綺麗、と言われていましたので、いまだにパーフェクトな内臓のようです。変な病気じゃなくてよかったです。

お値段は締めて5100円。意外と安いものですね。

で、帰ったんですけど、明らかに食道と胃がヒリヒリするんですよね。食道から胃のラインがくっきりとわかる。内臓の幅が広がっているのも自覚できる。

なんつーか、内臓にダメージが入っているカンジがするんですけど。。。胃カメラのせいで身体が悪くならないか心配です。

もう、しばらくは飲みたくない代物ですね。